1: Hi everyone! ★ 2015/02/05(木) 12:50:37.61 ID:???*.net
日が沈み、ネオンの明かりがともる豊橋市松葉地区。東京ドームよりやや大きい程度の敷地(約五万平方メートル)にビルが立ち並び、
キャバクラやスナック、居酒屋など四百店が営業している。
この三河地方最大の歓楽街では、指定暴力団山口組の直系組織である「平井一家」が力を持つ。県警はみかじめ料を主要なシノギ
(資金源)とみて、取り締まりを強化している。
「新しくオープンする店の情報を知ると、すぐに飛んでいった。早い者勝ちだから」
十年ほど前、平井一家の傘下組織がみかじめ料を徴収していく現場を知る男性は言う。
組員は柔和な表情で信頼を勝ち取るよう努めていた。「『何かあれば助けますから』『いいお付き合いをしましょう』って」
月一万円が相場だったが、売り上げの多いキャバクラなどには二、三十万円を求めた。ただ「経営が苦しい」と聞けば、「千円でも
いいから」と頼み込んだり、知人に「あの店を利用してあげて」と積極的に呼び掛けたりもしていた。
店主との関係構築に力を注ぐのは、「店の数が組の格」だから。複数の組で構成される平井一家。それぞれの組員が集めたみかじめ料
から、一定の額が上納金となる。
男性は「下っ端なら月二、三万円。幹部は月二十万円を組に納めていた」と説明する。
県暴力団排除条例の「特別区域」に指定された松葉地区では、みかじめ料を要求した組員だけではなく、支払った店側にも罰則が
科される。
条例施行前、ライブハウスを営んでいた四十代男性は「ライブは興行だし、客同士のいざこざを防ぐための保険だった」と話す。
月末になると、従業員が店を訪れた組員に、こっそり二万円を手渡した。
ある夜、客と組員のいざこざが殴り合いに発展。数日後、組員五人がバットを持って押し寄せた。「今後は会社をつくって店を警備する」
と言われ、月三十万円を要求された。
暴力団は、用心棒どころか、その逆だった。県警に相談して事なきを得たが、「足元を見られた。弱みに付け込むのが暴力団だ」。
キャバクラ店の男性がかつて勤めていた店は、月十万円を支払う約束になっていた。売り上げの伸びに乗じ要求額は膨らみ、三年前に
月百万円を超えた。
組員が客として来ても、当然のように、ただ酒。そのうえ、他店の気に入った女の子を「引き抜け」と脅され、多額の金を使わされた。
県警に相談し、付き合いを断ったが、当時の経営者は報復を恐れて、今は豊橋を離れた。
男性は言う。「暴力団と付き合ってもいいことなんかないけど、今でもほとんどの夜の店が払っている」
◇
松葉地区でみかじめ料の受け渡しがあったとして、県警は一月下旬、県暴排条例違反の疑いで、組員と風俗店経営者の計四人を
逮捕した。店側はなぜ、みかじめ料を支払い続けるのか。暴力団対策法や暴排条例に効き目はないのか。暴力団と歓楽街の関係を追う。
<みかじめ料の要求> 1992年施行の暴力団対策法で「暴力的要求行為」として禁止された。「縄張りで営業を認める対価(みかじめ料)」
と「用心棒代」との二つに分けて規制している。新聞紙面では前者を「あいさつ料」とも表記する。語源として、毎月3日に支払わせるという説や、
3日以内に支払わなければ店を締め上げるという説がある。
ソース(中日新聞) http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20150205/CK2015020502000047.html
写真=県暴力団排除条例の「特別区域」に指定されている松葉地区。みかじめ料の受け渡しに県警は目を光らせている=豊橋市松葉町で(一部画像処理)
キャバクラやスナック、居酒屋など四百店が営業している。
この三河地方最大の歓楽街では、指定暴力団山口組の直系組織である「平井一家」が力を持つ。県警はみかじめ料を主要なシノギ
(資金源)とみて、取り締まりを強化している。
「新しくオープンする店の情報を知ると、すぐに飛んでいった。早い者勝ちだから」
十年ほど前、平井一家の傘下組織がみかじめ料を徴収していく現場を知る男性は言う。
組員は柔和な表情で信頼を勝ち取るよう努めていた。「『何かあれば助けますから』『いいお付き合いをしましょう』って」
月一万円が相場だったが、売り上げの多いキャバクラなどには二、三十万円を求めた。ただ「経営が苦しい」と聞けば、「千円でも
いいから」と頼み込んだり、知人に「あの店を利用してあげて」と積極的に呼び掛けたりもしていた。
店主との関係構築に力を注ぐのは、「店の数が組の格」だから。複数の組で構成される平井一家。それぞれの組員が集めたみかじめ料
から、一定の額が上納金となる。
男性は「下っ端なら月二、三万円。幹部は月二十万円を組に納めていた」と説明する。
県暴力団排除条例の「特別区域」に指定された松葉地区では、みかじめ料を要求した組員だけではなく、支払った店側にも罰則が
科される。
条例施行前、ライブハウスを営んでいた四十代男性は「ライブは興行だし、客同士のいざこざを防ぐための保険だった」と話す。
月末になると、従業員が店を訪れた組員に、こっそり二万円を手渡した。
ある夜、客と組員のいざこざが殴り合いに発展。数日後、組員五人がバットを持って押し寄せた。「今後は会社をつくって店を警備する」
と言われ、月三十万円を要求された。
暴力団は、用心棒どころか、その逆だった。県警に相談して事なきを得たが、「足元を見られた。弱みに付け込むのが暴力団だ」。
キャバクラ店の男性がかつて勤めていた店は、月十万円を支払う約束になっていた。売り上げの伸びに乗じ要求額は膨らみ、三年前に
月百万円を超えた。
組員が客として来ても、当然のように、ただ酒。そのうえ、他店の気に入った女の子を「引き抜け」と脅され、多額の金を使わされた。
県警に相談し、付き合いを断ったが、当時の経営者は報復を恐れて、今は豊橋を離れた。
男性は言う。「暴力団と付き合ってもいいことなんかないけど、今でもほとんどの夜の店が払っている」
◇
松葉地区でみかじめ料の受け渡しがあったとして、県警は一月下旬、県暴排条例違反の疑いで、組員と風俗店経営者の計四人を
逮捕した。店側はなぜ、みかじめ料を支払い続けるのか。暴力団対策法や暴排条例に効き目はないのか。暴力団と歓楽街の関係を追う。
<みかじめ料の要求> 1992年施行の暴力団対策法で「暴力的要求行為」として禁止された。「縄張りで営業を認める対価(みかじめ料)」
と「用心棒代」との二つに分けて規制している。新聞紙面では前者を「あいさつ料」とも表記する。語源として、毎月3日に支払わせるという説や、
3日以内に支払わなければ店を締め上げるという説がある。
ソース(中日新聞) http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20150205/CK2015020502000047.html
写真=県暴力団排除条例の「特別区域」に指定されている松葉地区。みかじめ料の受け渡しに県警は目を光らせている=豊橋市松葉町で(一部画像処理)
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